妊活をする上で、生活習慣の見直しをされる方が多いかと思います。
その際、食事による栄養の摂取も大事になってきます。
妊娠を望む方の中には、葉酸のサプリを飲まれている方は多いです。
ここで、意外と盲点になるのが鉄分です。
鉄分が不足している女性が思っている以上に多いからです。
鉄分の役割
- 赤血球の産生
- 細胞内の酸素の運搬→妊娠中は胎児にも供給が必要なので倍必要
- 粘膜を作る材料となる→子宮内の環境を整える
鉄分不足の症状
鉄分が足りなくなると、身体に様々な症状が表れてきます。
- 冷え性
- 倦怠感
- 情緒不安定(イライラなど)
- PMS(生理痛など)
- 朝起きれない
- 頭痛・肩こり
- 顔色が青い
- 目の下のクマ
- 集中力の低下
- 甘い物を欲しがる
- めまい、立ちくらみ
- 生理の出血量が多い
- その他、よくアザが出来るなど
どうして鉄分が必要なのか?
女性には生理があります。
それによって、出血が起こります。
月に一度とはいえ、馬鹿にできず、
成人になるころには、かなりの鉄が消耗されます。
成人女性が1日に摂らなければならない鉄の量は12mg。
成人男性は10mgですから、1.2倍の量になります。
血液検査で、鉄不足は分からない?!
体内の鉄分は数箇所に分けて貯蔵されています。
フェリチンなどに貯蔵されているものから先に使われていくのですが、
これは、血液検査に反映されません。
血液検査で分かるのは、ヘモグロビンやヘマトクリット値で、
これらにより、鉄分不足が判明した時は、時すでに遅し。
フェリチン値を図っている産科クリニックでは、ほとんどの女性が
鉄欠乏だという報告もあります。
「隠れ鉄分不足」の人が大勢いるということです。
貧血用の薬では改善しない?!
産婦人科で処方される貧血用の薬では貧血はなかなか解消されません。
それは、薬が「非ヘム鉄」だからです。
鉄には「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」の2種類があります。
「ヘム鉄」は動物性食品に含まれ、タンパク質と結合しています。
「非ヘム鉄」は植物性食品に含まれ、タンパク質と結合してません。
この「非ヘム鉄」は体内への吸収が悪いのですが、「ヘム鉄」は吸収が良いのです。
(5~10倍の差)
鉄分は、レバー、肉の赤身、魚などから摂れ!
ヘム鉄は、動物性食品に含まれています。
たとえば、
レバー(牛・豚・鶏)、
レバーペースト、
牛モモ赤身肉、豚肉、鶏肉、コンビーフ、
カツオ、サバ、イワシ、煮干し
など。
そして、ヘム鉄は、タンパク質、ビタミンB群、ビタミンCが豊富にあると
吸収率がさらに上がります。
(単独では吸収されにくい非ヘム鉄はこれらの栄養素は必須になる)
妊娠のためにも、妊娠後の胎児のためにも必要な鉄。
しっかりとっておきましょう!