腰痛は鍼灸治療がもっとも効く病気や怪我の一つです。
4つのパターン
古典的な鍼灸の治療では、4つのパターンの中から、今の体の状態を選び、
その状態に合ったツボに、鍼を打ちます。
その4つのパターンには、
肝虚証、脾虚症、腎虚証、肺虚症という名前がついています。
中国千年の知恵、古典を参考?
腰痛の原因やきっかけにも色々ありますが、その原因に応じて、4つのパターンのどれにあてはまるか、当たりをつけることが出来ます。
1.「久しく行えば、筋をやぶる。」
2.「久しく座すれば、肉をやぶる。」
3.「久しく立てば、骨をやぶる。」
4.「久しく臥すれば、気をやぶる。」
これらは、中国の古典からの引用です。
(治療にあたっては1000年も前に書かれた、中国の古典を参考にすることがあるのです。)
詳しい説明は省きますが、
1.「筋」は「肝」と、
2.「肉」は「脾」と、
3.「骨」は「腎」と、
4.「気」は「肺」と関係があります。
したがって、
1.肉体労働が原因の時は、「久しく行えば、筋をやぶる。」で、肝虚証。
2.タクシーの運転手のように、座り続けたことが原因の時は、「久しく座すれば、肉をやぶる。」で、脾虚症。
3.立ち仕事をしていたことが原因なら、「久しく立てば、骨をやぶる。」で、腎虚証。
4.長く寝ていたことが原因なら、「久しく臥すれば、気をやぶる。」で、肺虚症。
と推測することが出来るのです。
実際は、その他、諸々の情報を合わせて、判断するので、この通りにいかないこともありますが、今回は、古典的な鍼灸治療の考え方の一端として紹介させていただきました。
いづれにしても、鍼灸は腰痛が得意です。
腰痛に苦しんでいる方、一度、試していただけたらと、思います。