先日ショッピングセンターに行くとウォーキング用、ランニング用のシューズの所に多くの方がいらっしゃいました。
気温が上がってきたためか、屋外を走る方も増えてきました。
しかし、当院に膝の痛みを訴えるランナーの方もいらっしゃいます。
もし、膝の外側の部分が痛むようであれば、それは腸脛靭帯炎かもしれません。
今回はランナーに多いスポーツ障害である腸脛靭帯炎について書かせて頂きます。
腸脛靭帯炎ってどんな状態と原因
腸脛靭帯は右の画像の青い部分です(分かりやすいように右大腿部の筋を一部取り除いています)。大殿筋というおしりの筋肉と大腿筋膜張筋という骨盤の前側につく筋肉とつながっていて、膝関節の外側(脛骨ジェルディ結節)につきます。
ランニング等の膝の屈伸を繰り返すスポーツで腸脛靭帯が大腿骨の外側(外側上顆)と摩擦を起こすことで炎症が起こると言われています。
長距離のランニング、下り坂のランニング、O脚、底の硬い靴を使用する、不良姿勢でのランニング等で発症しやすくなります。
腸脛靭帯炎の症状・判別方法は?
画像の赤丸で囲ったあたりの膝関節外側に痛みが出ると思われます。
判別方法にはグラスピングテストを行います。
仰向けで股関節、膝関節を少し曲げて、大腿骨外側上顆上の腸脛靭帯炎を親指で圧迫させながら被検者(受ける人)の膝を伸ばして痛みが出るかどうかをみます。
膝を伸ばした際に痛みがあれば、陽性となり、腸脛靭帯炎の可能性が高いと考えられます。
※圧迫する部分の判別が難しいため、解剖学の知識がある人にやってもらってください
腸脛靭帯炎の治療法は?
まずは走るのをやめて安静にすることです。
膝の痛みはしばらく走らないと出なくなることが多いですが、また走ると痛みが出てきてしまうと思います。
立っている時の姿勢・走っている時の姿勢が悪いために起こっていることが多く、正しい姿勢、正しい関節の動かし方の教育をしなければ再発しては安静を繰り返さなくてはなりません。
その為、足部や股関節、骨盤、腰椎などといった部分の歪みが多く関係している事もあり、調整を行います。
足部や手の部分などの筋膜も関与する事もあり、リリースしていきます。
その他、内蔵の負担からバランスを崩す事もあり(腸、膀胱、生殖器、腎臓など)、その辺りもケアも行います。
鍼灸施術や整体施術で走っても痛みが出ない身体を目指しましょう!